宇田川    -灼熱のギタリスト- 

灼熱:1.金属などを焼いて熱くすること。また、焼けて熱くなること。「―した鉄を打って鍛える」 2.焼けつくように熱いこと。「―の太陽」 3.物事の程度が最高潮であること。はげしく情熱をもやすこと。「―の恋」「没我的な、―した美しさだ」〈中島敦・悟浄歎異〉・・・goo辞書より抜粋




代々木から初台一帯の呼称であった「宇陀野」を流れる川『宇田川』。『渋谷川』の最大支流である『宇田川』の流れを追っています。今回は、『三田用水』の分水のひとつである『三田用水神山口分水』から『宇田川松濤支流』を辿っていきます。

『三田用水神山口分水』は、以前『三田用水(・・・クリック!)』で紹介した通り、東京大学駒場キャンパスの側を流れる『三田用水』からの分水で、鍋島松濤公園を通り、東急Bunkamuraと東急百貨店本店の間を抜けて『宇田川』に注いでいます。
もっと正確に記すならば、鍋島松濤公園までの流れが『三田用水神山口分水』、鍋島松濤公園から先の東急Bunkamuraを突き抜け、東急百貨店本店の間を通って『宇田川』に注ぐ流れが『宇田川松濤支流』、神泉町交差点近辺から始まって『宇田川松濤支流』に向かう流れが『宇田川神泉谷支流』というべきなのでしょう。

『宇田川神泉谷支流』については次週改めてその流路を紹介することとして、人口の流路である『三田用水神山口分水』が合流する『宇田川松濤支流』の流路は、大正期に直線に近い形状に整えられています。

P813001分水口

P813003分水口

上掲の写真は『三田用水』の遺構を写したもので、下段の写真部分が『神山口分水口』です。この分水口から分かれた流れは、山手通りを渡り、住宅地を抜けて渋谷区松濤2-4あたりで南東に向きを変えます。このあたりに「永井水車」が設置されていたそうです。

P813005神山口分水

南東に向きを変えた流れは「鍋島松濤公園」に差し掛かります。この周辺はもともと紀伊徳川家下屋敷でしたが、佐賀の鍋島家は払い下げを受け、広大な茶園(松濤園)を開発しました。湧水池の周囲は、児童遊園として1932年(昭和7年)、当時の東京市に寄贈され、その後、1950年(昭和25年)より渋谷区に管轄が移りました。

P813009鍋島松濤公園

P813007鍋島松濤公園

鍋島松濤公園かいぼり通信 No.3(・・・クリック!)」によると、池には湧水が見られ、かいぼりから現状に復す際に計測した状況では、1,000リットル/時間の湧水が観測されています。また、湧水箇所も複数個所あって、渋谷区内の貴重な湧水ポイントとなっています。
なお、外来種として駆除のために捕獲されたワニガメも「渋谷区ふれあい植物センター」にて飼育されていたようで、ちょっと安心致しました。

かつては、『三田用水』の分水を直接池に滝で落としていたそうですが、大正期に宅地開発が進み、水車等も廃止となって流路が大幅に変更になりました。おそらくですが、下の写真に写る大谷石の壁部分に滝があったのだろうと思われます。

P813008鍋島松濤公園

大正期以降の流路は、公園を巻くように外周道路に沿って回っていきますが、角の所だけショートッカットしている様子が昭和初期の地籍図(昭和10年版)に現されています。

P813010神山口分水

外周道路は渋谷消防署松濤出張所に向けて下り坂になっており、そこを抜ける流れは『宇田川松濤支流』へと鍋島松濤公園の入口で切替ります。流路を挟んで公園入口の反対側に消防署は位置し、その裏には有馬水車がありました。

お茶畑である「松濤園」の崖に沿って『宇田川松濤支流』は流れていきます。崖の法面には大谷石があしらわれており、

P813014松濤支流

P813015松濤支流

この崖をなぞるように東に進んでいきます。やがて、タイル煉瓦敷きの遊歩道のような道になり、

P813016松濤支流

次回採り上げる『宇田川神泉谷支流』との合流点(写真右方向より『神泉谷支流』が合流)を迎え、

P813030松濤支流

P819020東急Bunkamura

東急Bunkamuraに行き当たります。

P813017神泉支流合流点

東急Bunkamuraと隣接する東急百貨店本店の敷地は、かつては大向小学校だったところで、この『宇田川松濤支流』の流れる流域あたりは「大向田圃」と呼ばれておりました。

P813032松濤支流

東急Bunkamuraと東急百貨店本店の敷地を抜けると細い路地を通って、『宇田川』と合流します。

P813034宇田川合流点

上掲の写真右側から『宇田川松濤支流』は『宇田川』に合流しておりました。

さて、今回は探索した日に、東急Bunkamura内の「ル・シネマ」という映画館で「パコ・デ・ルシア 灼熱のギタリスト」という邦題の映画が上映されておりました。

P813031ポスター

“パコ・デ・ルシア”とは、“ルシア母さんの(息子である)フランシスコ”という意味で、子供のころからフラメンコやジャズの分野で活躍したギタリストです。1980年代には、リターン・トゥ・フォーエヴァーのギタリストであるアル・ディ・メオラ、マイルス・デイビスとのセッションでお馴染みのジョン・マクラフリンらとともに“スーパー・ギター・トリオ”として活動し、世界的に有名になっています。
もうこの状況ではくどくどと能書きをたれるよりも実際の映像をご覧いただいた方がよいかと思います。ちょっと長めではありますが、ディ・メオラとのデュオをご堪能下さい。圧巻のギターテクに身悶えてしまいます。



 ※宇田川水系地図・・・クリックしてご覧下さい。

注)拙ブログにて紹介しております流路地図は、拙ブログに記載している内容をご理解いただくための補助資料として用意しております。第三者に提供したり、共有したりすることを想定して制作しておりません。私的な探究心の備忘録としてご覧願えれば幸いです。

本文中にてご紹介する人物(キャラ等も含む)は、原則として、敬称を略すことで統一しております。しかし、ちゃらんぽらんな性格故、この原則は必然的になし崩しとなる可能性が高いものとご認識下さい。
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Posted on 2016/08/24 Wed. 00:00 [edit]

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宇田川    -民営化による利権の健全化って- 

民営化:国や地方公共団体が経営する企業・特殊法人などを民間会社や特殊会社にすること。・・・goo辞書より抜粋




代々木から初台一帯の呼称であった「宇陀野」を流れる川『宇田川』。『渋谷川』の最大支流である『宇田川』の流れを追っています。今回は、『宇田川』の支流のひとつである『神山町支流』を辿っていきます。

『神山町支流』は、富ヶ谷一丁目内の二つの流れがひとつにまとまり、神山町にて『宇田川』の右岸に注ぎ込む短い支流です。

渋谷区神山町といえば副首相の麻生太郎氏の居宅がある場所です。
近隣警護なのでしょうが、あちこちに警察官が配置されており、散策で行ったり来たりしている様子をじっと覗っていられるのもあまり気分のいいものではありませんが、悪いことをしている訳ではありませんので、気にせずに散策し続けます。

その麻生家の北側、渋谷区神山町1-23・25あたりから始まる流れは、いかにもな暗渠道を形成しています。

P805026神山支流①

P805027神山支流①

左岸側の塀や踏み台に使われている大谷石の苔生し方がいい味を出していると思いませんか。おそらくですが、このあたりの雨水や湧水を集めて始まったと思われる流れは、なだらかな弧を描いて北東に進んでいき、

P805029神山支流①の支流?

P805031神山支流①

Uターンするかのように南東に向きを変えていきます。

P805032神山支流①

渋谷区神山町42あたりで、これから紹介するもうひとつの流れと合流します。
その“もうひとつの流れ”のはじまりがこの階段下あたりです。

P805039神山支流②

以前は普通に通行できたと思うのですが、久しぶりに訪れてみたら通行できなくなっておりました。実に残念です。

P805037神山支流②

この流れは崖線に沿って進んでいきます。

P805038神山支流②

この写真の範囲内は舗装されていますが、やがて住宅地内に入ると未舗装となります。現在は、雑草の繁茂を避けるためにシートが敷かれていました。

P805034神山支流②

P805035神山支流②

もちろん立入禁止なため、バリケードのごとき侵入防止措置はとられています。

P805036神山支流②

踏破不能の流れの出口はこちらです。

P805033神山支流②

この上掲の写真の箇所で、最初に紹介した流れと合流を果たしています。そして、合流した流れは渋谷区神山町2と3の境を進み、『宇田川』に合流します。

P805041神山支流合流点

冒頭でご紹介しました麻生太郎氏ですが、“維新の三傑”と呼ばれた大久保利通や“バカヤロー解散”で有名な吉田茂を始め、鈴木善幸、橋本龍太郎、宮澤喜一、安部晋三などの首相経験者や“ヒゲの殿下”と呼ばれた寛仁親王など親戚・親族はそうそうたる名門・名家が麻生家と関係しています。
ネットでは、“閣下”と呼ばれており、政府要人との会食に帝国ホテルの高級バーを用いたり、カップ麺の値段がわからなかったり、モントリオールオリンピックにクレー射撃の選手として参加していたり、漫画に対する造詣が深く「ローゼンメイデン」を愛読するなど、幅広い話題の提供を行ってこられました。

最近はあまり聞くこともなくなっていますが、第2次安倍内閣では副総理兼財務大臣として、水道民営化論を主張されていました。「例えばいま日本で水道というものは世界中ほとんどの­国ではプライベートの会社が水道を運営しているが、日本では自治省以外ではこの水道を­扱うことはできません。しかし水道の料金を回収する99.99%というようなシステム­を持っている国は日本の水道会社以外にありませんけれども、この水道は全て国営もしく­は市営・町営でできていて、こういったものを全て民営化します」と述べています。
水道事業の民営化は慎重論が根強く、生命の維持に不可欠な事業であるが故に、簡単には変更できないものでしょう。鉄道や郵政事業など民営化されたものはいろいろありますが、水道事業も民営化される日がいずれ到来するものなのでしょうか。そういう成熟した社会を迎えることはちょっと楽しみな気もします。
映画『007 慰めの報酬』(2008年)に登場する水道利権をめぐる陰謀は、ボリビアのコチャバンバで起きた水紛争に基づいています。すべて実話という訳ではありませんが、この映画を見るにつけ、水に関する利権とその責任は健全な運営が不可欠なのだと考えさせられます。現状では、国内の水道事業を民営化することは時期尚早な気がします。

 ※宇田川水系地図・・・クリックしてご覧下さい。

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Posted on 2016/08/17 Wed. 00:00 [edit]

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宇田川    -40秒で支度しな!- 

支度:1.予定されている物事を実行するのに必要なものをそろえること。準備。用意。「出張の―に追われる」「夕食を―する」 2.外出するために身なりを整えること。身じたく。「出かけるから早く―しなさい」 3.食事をすること。「空腹となりたるに、―せんとこの茶屋にはいれば」〈滑・膝栗毛・七〉・・・goo辞書より抜粋




代々木から初台一帯の呼称であった「宇陀野」を流れる川『宇田川』。『渋谷川』の最大支流である『宇田川』の流れを追っています。今回は、『宇田川』の支流のひとつである『富ヶ谷支流』こと『富ヶ谷川』を辿っていきます。

『富ヶ谷川』という呼称は、『初台川』と同様で地元の方ならではの呼び方です。お役所的には『宇田川富ヶ谷支流』となります。当ブログでは、地元の方に敬意を払い、『富ヶ谷川』で統一してまいります。

さて、この『富ヶ谷川』も本流である『宇田川』同様に入り組んだ流れを呈しています。
源流部は、渋谷区上原2-8と9の境あたりでしょうか。

P805012富ヶ谷川①源流部

ここから北側に向かって、一気に坂を下っていきます。

P805013富ヶ谷川①

一本だけ残ったかのような桜の大木の脇を抜けて、坂を下っていったのでしょう。
この流れに並行するかのように、西側に細道が存在します。かつては、『三田用水』の水によって流れが形成されていた、という証言もありますので、この細道が流路であった可能性があります。

三田用水引水流路

『三田用水』からの引水路と『富ヶ谷川』の合流点、あるいは『富ヶ谷川』の分岐点は、撮影日工事中でした。

P805014富ヶ谷川①分岐点

この分岐点(合流点)の西側(上原2-7)には溜め池があったそうですが、現在は全く痕跡を発見することができません。
流れはこの先で右斜め(北東方向)に向きを変え、「上原1丁目」交差点にて井の頭通りを越えていきます。

P805009富ヶ谷川①

上掲の写真右側に写る白い自動車の先でも分岐があります。

P805019富ヶ谷川①

P805020富ヶ谷川①

「渋谷区立富ヶ谷図書館」の近辺で『宇田川』と合流します。

P805023富ヶ谷川①合流点

最初に紹介した工事中だった分岐点で別れた流れも右方向に緩やかに弧を描きながら進みます。

P805015富ヶ谷川③

P805016富ヶ谷川③

途中には製飴工場もありました。

P805018阿部製飴所

やがて道路は行き止まりとなりますが、住宅の下を抜けて、流れは“白い自動車の先でも分岐”と紹介した流れに合流します。

P805017富ヶ谷川③

“白い自動車の先でも分岐”と紹介した流れがこちらです。

P805007富ヶ谷川②

この流れが最も暗渠感を彷彿とさせるものだと思います。

P805006富ヶ谷川②

P805005富ヶ谷川②

P805002富ヶ谷川②

やがて井の頭通りにぶつかり、暗渠道は途絶えます。

P805001富ヶ谷川②

井の頭通りの反対側がこちらです。

P805024富ヶ谷川②

イエローの縞模様がまぶしい車止めです。山手通りを潜り、劇団青年座のあたりで『宇田川』と合流します。

P805025富ヶ谷川②

P626058劇団青年座

劇団青年座には著名な俳優さんたちが大勢いますが、旗揚げ時から在籍し、胃癌で死去された初井言榮(はついことえ)さんが個人的には偲ばれます。生前は、実年齢以上の老け役に臨むことが多く、“新劇界の三大婆さん(役)女優”の一人(他は劇団民藝の北林谷栄、劇団文化座の鈴木光枝)と称されていました。
声優としても名高く、スタジオジブリの名作「天空の城ラピュタ」では海賊の女傑・ドーラ役を演じたことでも知られています。「バルス!!」や「眼が、眼がぁ~」に匹敵する有名なセリフとして、「40秒で支度しな!」という名セリフはご存知の方も多いものと思います。ちなみに、40秒の支度でパズーが最初に行ったことは鳩を逃がすことでした。
具体的な数値目標を与えるリーダー・ドーラと無駄な行動を控えて自己の持つ優先順位に沿った行動をとるパズーに、「何ていやらしい映画なんだろう」と思ったものでした。というか、こんな優等生的リーマン視線でこの映画を見てしまうことにあきれたと言った方が正解でしょうか。我ながら飼い馴らされていたもんです。

後日、改めて「天空の城ラピュタ」を見直した際に友人と交わした会話に、「ムスカは『3分間待ってやる』と上から眼線だが余裕ぶるのにドーラは40秒しか待ってくれないんだな」といったところ、「大企業と中小企業の違いじゃね」と答えた友人の素晴らしさに心打たれたものです。

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宇田川    -政治に翻弄された反体制的国立大学- 

国立大学:国が設置した大学。国立学校設置法・同法施行規則、その他の規程によって設置・運営されたが、平成15年(2003)国立大学法人法の施行により、現在では国立大学法人が設置・運営をする。全国に86校ある(平成28年3月現在)。・・・goo辞書より抜粋




代々木から初台一帯の呼称であった「宇陀野」を流れる川『宇田川』。『渋谷川』の最大支流である『宇田川』の流れを追っています。今回は、『宇田川』の支流のひとつである『宇田川西原支流』を辿っていきます。

『宇田川西原支流』は、現在の渋谷区西原1丁目と2丁目の境近辺から流れが始まり、南方に流れ落ちてくる『宇田川』の支流です。
既に紹介を終えました『初台川』の源流部であった「東京教育大学体育学部キャンパス」跡の南側に、『宇田川西原支流』の源流部があります。

P710034西原支流源流部

『宇田川西原支流』の始まりは、上掲の写真に写る駐車場あたりです。川跡の道路が緩やかな坂道であることと、蛇行していることなどが川跡らしさを現しています。

この西原1丁目と2丁目の境を成す道路と流路はほぼ同じで、このまま入り乱れた『宇田川』に注ぎ込むのですが、源流部に近いところは、分岐の後、道草を楽しむように回り道をして再び合流する、という流れ方をみせます。
分岐地点はここです。

P710035西原支流分岐箇所

暗渠にありがちですが、ゴミ収集所のところから住宅の隙間を縫って曲がった流れは、すぐに南に曲がり、

P710037西原支流

P710038西原支流

元の鞘に収まるかのように左に折れて、合流します。

P710039西原支流

P710040西原支流合流箇所

合流した後の流れも南へと進み、

P710041西原支流

一時停止の標識のある交差点で『宇田川』に注ぎます。

P710042宇田川合流箇所

『宇田川』と合流した地点の先には、以前『宇田川』を辿った際に紹介した“錆だらけの凛々しい車止め”があります。

P710043合流後の宇田川

ただでさえ複雑な『宇田川』の流れに、新たに加わった『西原支流』によってその複雑さが高度になっているようで、追いかける立場としてはワクワク感が増して昂揚します。しかも、この『宇田川西原支流』や『初台川』の水流を得て、元代々木町では“底なし田んぼ”が出現する訳ですから、短いながらも『宇田川西原支流』を侮ってはいけませんね。

『宇田川』の流れを追っていると、西原の“東京教育大学体育学部”を紹介する機会が出てきます。現在は「筑波大学体育専門学群」として、優れた運動技能と幅広い運動経験を基盤に、体育・スポーツ及び健康に関する総合的な知識と最新の科学的知見を活かしながら、組織を適確にマネジメントして諸々の問題解決を図ることのできる知・徳・体を具備した体育・スポーツ界のリーダーを養成していますが、古くは、初代文部大臣である森有礼(もりありのり)や嘉納治五郎を監督・校長とするものでしたので、政治色を抜きにして語れない体育であったようです。戦前の精神修養の名の下にあった軍国主義への利用、逆に侵略性を形づくったものとして戦後占領下における禁止処置など、特に武道は政治に翻弄される面がありました。
政治と東京教育大学とのかかわりといえば、1965年6月、日本史教授の家永三郎が教科書検定違憲訴訟を起こし、1967年春には経済学教授の美濃部亮吉が定年を待たずに退官して東京都知事選に立候補、東京に革新都政を実現し、1979年の引退まで12年間にわたって東京都知事を務めています。
レッドパージ的な意味合いでいえば、東京教育大学は何かにつけて政府の文教政策に異論を唱えてきた存在となったため、政府にとっては邪魔な国立大学であったのかもしれません。
結局、東京教育大学を廃止し、筑波大学を新設することによって、人身を一新し、政府の文教政策に異論を唱えるようなことはなくなりました。意に沿わない多様性は認められないものの、個性的な人材の育成をはかりたい、と言ってしまう教育行政ってどこかおかしい気がしますが、まあ、いかがなものなのでしょうね。

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Posted on 2016/08/03 Wed. 00:00 [edit]

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宇田川    -無敵のラスボスあらためヨナ抜き音階- 

無敵:非常に強くて敵対するものがないこと。対抗できるものがないこと。また、そのさま。「―な(の)猛将」「天下―」・・・goo辞書より抜粋




代々木から初台一帯の呼称であった「宇陀野」を流れる川『宇田川』。『渋谷川』の最大支流である『宇田川』の流れを追っています。前回に引き続き、今回も『宇田川』の支流のひとつである『宇田川上原支流』を辿っていきます。

『宇田川上原支流』は、ほぼ並行したふたつの流れが渋谷区上原3丁目から始まり、「代々木上原駅」付近で『宇田川』と合流します。今回は東側の流れを確認していきましょう。

東側の支流の始まりは、『三田用水』の流れる「都道420号線」にほど近い位置です。「都道420号線」の「三角橋交差点」の北側あたりとなります。

P120006溝ヶ谷口

『三田用水』の分水が直接流れを形成している訳ではなく、『三田用水』左岸の崖より滲み出た水や周辺の湧水・雨水などが集まって流れが始まっていたようです。流れが始まる箇所は、現在マンションとなっています。

P710007上原支流②源流部マンション

周辺の水を得た流れは、マンションの敷地を抜けて公道に出ますが、すぐにまた住宅地に消えてしまいます。

P710008上原支流②

住宅地を抜けた流れは、渋谷区立上原中学校の南端の植栽を進んでいきます。

P710009上原支流②

この植栽を囲むコンクリート部の形状が独特なのですが、もしかしたら流れに関係するものだったのでしょうか?

P710010上原支流②

渋谷区立上原中学校の正門前を通過し、「代々木上原駅」方向に流れは進んでいきます。

P710016上原支流②

前回紹介しました“底抜け田んぼ”の脇を通り、「代々木上原駅南交差点」から駅下のガードを通過していきます。

P710018代々木上原駅南交差点

「代々木上原駅前交番」の前を通って、植栽や自転車置き場の位置が流れの通過する箇所のようです。

P710020上原支流②

P710021上原支流②

「西原児童遊園地」の前で線路に並行するように右に折れ、

P710023上原支流②西原児童遊園地

P710024上原支流②

「代々木八幡駅」方向に進んでいきます。
この後、流れは分岐して『宇田川』と合流するものと線路脇を抜けて行く流れとになります。
合流する流れは数箇所に分かれて合流していたようです。

P626028宇田川

P626034宇田川

一方、小田急線の脇を抜ける流れは、土手状に土盛りされて高低差がわかりにくくなっている状況ですが、とにかく線路脇に沿って流れを追っていけばいいので、追跡はわかりやすいと思います。

P710028上原支流②

P710029上原支流②

やがて繁茂する植物がなくなると、いかにもな側溝を見つけることができると思います。

P710031上原支流②

P710032上原支流②

残念ながら水の流れはありませんが、間違いなく『宇田川上原支流』の延長であるかと思います。
残念といえば、やがてこの側溝も水を流すためのものではなく、パイプにスペースを乗っ取られてしまいます。これでは水の流れを期待することはできず、側溝もこの先でいつの間にか消滅しています。

P710033上原支流②

『宇田川上原支流』東側の流れが「井ノ頭通り」を通過する「代々木上原駅南交差点」のそばには、日本の歌謡界に多大な貢献を果たした古賀政男の博物館(古賀政男音楽博物館)があります。

古賀政男音楽博物館

彼の作曲した歌謡曲は“古賀メロディ”と呼ばれ、“ヨナ抜き音階”(西洋音楽の7音階から第4音と第7音を外す五音音階を使用することから、4と7を抜くヨナ抜き音階と呼ばれる音階法。長音階であればドレミソラ)を用いて“演歌”として定着させています。
東京音楽学校(現東京芸術大学音楽部)首席卒業のクラシックの正統派である藤山一郎から、歌謡界の女王といわれた美空ひばりまで、その作品は5000曲ともいわれています。最近では“ラスボス”といわれ、若年層からも支持を集めている小林幸子を“第二の美空ひばり”として見出したのも古賀政男でした。
1978年(昭和53年)7月25日に死去し、直後の8月4日に前年の王貞治に次ぎ史上二人目となる国民栄誉賞を贈られています。

前述の“ヨナ抜き音階”については、演歌だけでなくJ-POPや童謡まで幅広く使われる日本固有の音階です。有名どころでは、きゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」や谷村新司の「昴」、童謡の「ももたろう」や「かもめの水兵さん」などでしょうか。
と、この記事を書いているとき(7月11日)に永六輔の訃報が流れてきました。今回は“ラスボス”小林幸子の映像を紹介して終わろうと思っておりましたが、予定を変更して彼の作品を紹介することに致します。もちろん、この曲も“ヨナ抜き音階”で作られたもので、全米ヒットチャートで3週連続ナンバーワンとなった名曲です。



安らかにお眠り下さい。

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Posted on 2016/07/27 Wed. 00:00 [edit]

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2016-08